椎間板ヘルニアの治療方法まとめ|自分で治すには?

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「椎間板ヘルニアになってしまった!早く治すには、どんな治療を受ければよいのかな?」
「手術しないと治らないの?」

このように椎間板ヘルニアと診断されたとき、早く治す方法を知りたい方や、自分に合った治療方法がわからずに悩んでいる方も多いでしょう。

そのような方のために、この記事では、椎間板ヘルニアの症状に高い効果が期待される治療方法をまとめて紹介します。

目次

椎間板ヘルニアの治療方法は2通り!

まず、椎間板ヘルニアの治療には、「保存的治療法」と呼ばれるものと「手術する方法」の2通りに分けられます。

保存的療法とは、ヘルニアの根本原因は取り除かずに痛み止めで様子を見る方法であり、手術も何種類かの方法に分けられます。

ここからは2つの治療方法について詳しく解説していきます。

  1. 保存的治療法
  2. 手術する方法

保存的治療方法

1つ目の「保存的治療法」とは、手術のようにヘルニアの根本原因を取り除くものではなく、一時的に痛みを抑え、自然に治癒するまでの時間を稼ぐといった治療です。

激しい痛みで生活に支障が出ることもある椎間板ヘルニアですが、はじめから手術を選択することは、ほとんどありません。

なぜなら、ヘルニアは50〜80%の患者が手術をしなくても痛みが改善するという報告があり、基本的には数カ月で自然に消えていくとされているからです。

ヘルニアが完全に消滅しなくても、ヘルニアが神経にぶつからなくなったり、神経に当たっていた部分の炎症が治まったりすることで痛みが軽減されるため、保存的療法は、多くの方に高い効果が期待できる治療といえるでしょう。

参照:独立行政法人国立病院機構 相模原病院

手術する方法

2つ目の「手術する方法」は、激しい痛みが3カ月以上治まらず、日常生活に支障が出ている場合に検討します。

もしくは、尿やお通じの感覚がなくなったり、漏らしてしまったりする症状が現れたときは緊急で手術する場合もあります。

これらに当てはまらないときは、手術はせずに、痛みを抑えて自然治癒を目指す治療で様子を見るのが一般的です。

参照:教えてドクター腰痛の専門医による安心アドバイス

安価でできる椎間板ヘルニアの治療|保存的療法3選!

まず、安価に治療が始められるのは保存的療法と呼ばれるもので、主に3つの種類に分けられます。

この方法は、いずれも手術は行わずに、痛みを緩和したり、患部に負担をかけずに悪い姿勢を治したりする治療法のため、なかなか病院に通う時間のない方でも手軽にできるのが人気です。

保存的療法には下記の3つのようなものがあげられます。

  1. 薬物療法
  2. ブロック療法(ブロック注射)
  3. 理学療法

1.薬物療法

保存的療法の1つ目の薬物療法とは、痛み止めや筋肉の緊張を和らげる薬を服用したり湿布を貼ったりする方法です。薬は鎮痛剤、筋弛緩剤、精神安定剤などが使用されます。

消炎鎮痛薬ロキソニン
ボルタレン
セレコックス
モーラステープ
筋弛緩剤リンラキサー
チザニジン
ミオナール
精神安定剤リリカ
ノイロトロピン
トラムセット
ノルスパン
参照:神奈川カイロプラティック整体院

薬物療法は、手術をせずに薬を飲むだけなので手軽にはじめられるというメリットもありますが、デメリットも存在します。

それは、これらの薬は患部だけでなく全身に作用してしまう傾向があり、飲めば痛みが治まるからと薬を飲み続けると身体に負担をかけ、新たな疾患を生み出す危険性があるのです。

そのため、「薬を飲まなければいつまでも痛みが治まらない」ということを避けるためにも、効果が感じられなかった場合は、早めに医師に相談し別の治療法を考えてもらうことが大切です。

2.ブロック療法(ブロック注射)

保存的療法の2つ目は、痛みのある神経の近くに麻酔薬を注入し、一時的に痛みを軽減するブロック注射があげられます。

ブロック注射は薬を服用するタイプと異なり、全身に影響を及ぼすことないため比較的安全なのと、即効性があるという利点があります。

ヘルニアのブロック注射には主に下記の2つ種類に分けられます。

硬膜外ブロック外来でできるが何度も打つ必要がある。比較的痛みが少ない
神経根ブロック主に入院して行い、少ない治療回数で効果が期待できるが強い痛みを伴う

特に、すぐに痛みをなんとかしたい方や通院や入院に時間が取れる方などにおすすめの治療方法です。

3.理学療法

保存的療法の3つ目は、物理療法で筋力をつけたり、けん引やリハビリをしたりすることで症状の緩和を目指す理学療法があげられます。

けん引やリハビリの他にも、患部を固定し、痛みの出ない態勢を整えて負担を減らすことで、徐々に症状が和らぐのを待つ方法もあります。

病院には、電気治療や運動療法など、さまざまな治療方法が用意されており、理学療法士が医師とタッグを組んで痛みに適切な治療法を行います。

電気療法や超音波治療患部に電極を貼って、筋肉が軽く収縮する程度の電気を流し、痛みを感じる神経を刺激して痛みを和らげたり、筋力をつけたりする
けん引器具などを使用して、正しい位置に体をひっぱる
運動療法激しい運動ではなく、筋力をほぐして体を支えるための体幹(腹筋・背筋)を鍛えるストレッチをする
固定コルセットやネックカラーで患部を固定し、負担を与えないようにする
参照:御所南リハビリテーションクリニック

病院やリハビリテーションなど理学療法をおこなえる場所は多いので、比較的簡単に通うことができるでしょう。

椎間板ヘルニアを手術で治療する方法2選!

保尊的療法で様子を見てもどうにもならなかった方は、手術を選択することもあります。

椎間板の手術について簡単にお伝えすると、ヘルニアを「完全に取り除くか」「小さくして神経に当たらないようにするか」の2種類に分けられ、受けられる条件や費用が大きく異なります。

  1. 椎間板ヘルニア摘出手術(ヘルニアを切除する手術)
  2. PLDD(レーザーでヘルニアを小さくする手術)

この2種類の手術について解説していきますので、手術を検討している方は以下を参考にしてください。

1.椎間板ヘルニア摘出手術(ヘルニアを切除する手術)

まず、1つ目の椎間板ヘルニア摘出手術は、はみ出して神経を圧迫しているヘルニアそのものを切除する手術です。

切開しておこなう手術ですが、近年は顕微鏡や内視鏡を使用することで手術の傷が小さく目立たなくなりました。

そのため、昔に比べると回復期間も早く、術後1週間経てば退院できるのが一般的です。

仕事をしている方は、デスクワークなら2週間程度、身体を使う仕事であれば約2カ月~3カ月程度の休養が必要となるでしょう。

保険が適用されるため、医療費が安く抑えられるのも魅力です。

2.PLDD(レーザーでヘルニアを小さくする手術)

2つ目の手術方法であるPLDDは、椎間板内にレーザーを照射し、ヘルニアの1部分を蒸発させて小さくすることで、神経の圧迫を弱める手術です。

この手術は局所麻酔でおこない、傷口は注射のあとのみとなるため回復が非常に早く、多くの場合は術後約1日で退院できます。

しかし、保険が適用できないため医療費が高くなるため注意が必要です。

どちらの手術も、症状の重さや金銭的な面、治療に専念できる時間などを考慮し、医師とよく相談して選択するようにしてください。

参照:稲葉脊椎・関節病院

椎間板ヘルニアの治療は専門医に相談するのが最も安全

ここまで、保存的療法と手術する方法についてお伝えしましたが、自分に合った治療法を見つけるには、やはり医師の診断を受けることが非常に重症です。

自分なりに考えて間違った治療法をおこなうと、椎間板ヘルニアをより悪化させる原因になります。

SNSで紹介されているストレッチや民間療法を試したところ、余計に痛めてしまったり、お金ばかりがかかって症状がよくならなくなったりする例は後を絶ちません。

急激に痛み出した時や慢性的に痛みが治らない場合は、つらい症状に一人で悩まずに「自分に合った治療法とはなにか?」を一緒に考えてくれる医師を見つけることから始めましょう。

下記に全国の専門医を紹介したサイトを記載しておきますので、自分の地域の脊髄専門医がいる病院を受診することをおすすめします。

専門医認定サイト⇒認定脊椎脊髄病医|公益社団法人 日本整形外科学会

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